アベサイユのばら#13「死ぬほど実現したいという意識を持つことが最低条件」 加計問題は「首相案件」
いくら図太い安倍首相でも、さすがにここまで来るとそろそろ腹を決めるときではないだろうか。
柳瀬元首相秘書官が今治市の職員と面会し、加計学園の獣医学部新設を「首相案件」であると明言した上で「死ぬほど実現したいという意識を持つことが最低条件」とたたみかけたとされる記録文書の存在が朝日新聞にすっぱ抜かれた。
安倍首相の支持者も「安倍首相の力でこれまで取り払えなかった岩盤のように固い規制にメスを入れられたのだからそれでいいではないか」と擁護するのが精一杯だった。
柳瀬元首相秘書官はこうも述べたとされている。
「戦略特区であるかどうかは関係ない」
つまり、安倍首相の力で岩盤規制を取り払ったのではなく首相が実現したいことなのだから戦略特区であるかどうかは問わず黙って従えという意味にとれるだろう。
さらに、柳瀬元首相秘書官はこの文書の存在を否定したが夕刻開かれた愛媛県知事による記者会見で、愛媛県は文書は存在しているとの認識を示した。
加計学園の獣医学部新設における利害関係にいっさい足を踏み入れていない人物それも一地方自治体の首長が認めたのだから、ねつ造された文書であるとは考えにくい。
いよいよ土俵際まで追いつめられた格好の安倍首相だが、加計学園問題をつぶさに追ってきた人からすれば首相案件であることはとうに分かっていたこと。いまさら驚くことではない。
ただ、権力の番犬であるメディアが腐らずに追い続けてこなければ問題は表面化することさえなかったかもしれない。
歪められた行政のあり方を正すためには、国民だけでなく強力な発信媒体をもつマスメディアの踏ん張りが欠かせない。
さて、安倍首相はどこまで逃げ切るか。
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